霧深き19世紀末ロンドン
大栄帝都の片隅に世界オカルト史に
燦然と名を残す魔術結社が誕生した。
その名は「黄金の夜明け団」(The Hermetic Order of the Golden Dawn)。
ヘルメス学、エジプト魔術、錬金術、カバラ、占星術など
西洋秘教伝統の膨大な蓄積を体系化したその教義は、
20世紀以降の魔術・スピリチュアル理論に決定的な影響を与えた。
世界で最も有名なライダー版タロットの作者である
アーサー・E・ウェイトとパメラ・C・スミス、
アイルランドのノーベル文学賞詩人、ウィリアム・B・イェイツ、
稀代のカリスマ魔術師 アレイスター・クロウリー、
天才的儀式魔術作家 サミュエル・L・マサース……
本書は、西洋魔術界の傑出人物を多数輩出し、
今も多くのひとびとを魅了してやまない
黄金の夜明け団の《歴史・人物・教義》のすべてを明らかにし、
現代の魔術師たちのスピリチュアル・パスの探求に資するものである。
第1章 ヘルメス学と西洋秘教伝統
第2章 黄金の夜明けの簡略なる歴史
第3章 魔術:その正体と仕組み
第4章 黄金の夜明けシステムの構造
第5章 黄金の夜明けの儀式
第6章 黄金の夜明けの教義:その内容
第7章 黄金の夜明けの魔術師の作業
訳者解説
読めばあなたのオカルト・精神世界探索が
100倍楽しくなる!!
黄金の夜明け団の現役アデプト(達人)
シセロ夫妻による名著
“The Essential Golden Dawn: An Introduction to High Magic”
(Llewellyn Worldwide Ltd) 待望の邦訳版、
「西洋魔術博物館」主宰の魔術研究家・江口之隆氏による
卓越した翻訳・解説でいよいよ発売!
【著者略歴】
<チック・シセロ>
アメリカ合衆国ニューヨーク州生まれ。ミュージシャン、ビジネスマンを経て、儀式魔術の実践家となり40年間に及ぶキャリアを有する。黄金の夜明け団の魔法体系を初めて世に開示したイスラエル・リガルディーと親交があり、1977年、アメリカに同団のテンプル(支部)を創設。1980年代初頭におけるリガルディーの黄金の夜明け団復活の試みを補佐した中心人物の一人。位階はシニア・アデプト。現在は妻のサンドラ・タバサ・シセロとともにフロリダ在住。サンドラとの共著に”Self-Initiation into the Golden Dawn Tradition”、”Ritual Use of Magical Tools”などがある。
<サンドラ・タバサ・シセロ>
アメリカ合衆国ウィスコンシン州生まれ。ウィスコンシン大学ミルウォーキー校学士(美術)。黄金の夜明け団シニア・アデプト。
【訳者略歴】
<江口之隆>
1958年、福岡県生まれ。魔術研究家、翻訳家。1983年、日本初の黄金の夜明け団の歴史書『黄金の夜明け』(共著、国書刊行会)を上梓。1984~85年にかけて英国・ウォーバーグ研究所で夜明け団研究を行う。魔術関係の著訳書多数。主な著書に『黒魔術・白魔術』(長尾豊名義、学研)、『西洋魔物図鑑』(翔泳社)など、訳書にクロウリー『ムーンチャイルド』(創元推理文庫)、リガルディー編『黄金の夜明け魔術全書』上下巻をはじめとする『黄金の夜明け魔法大全』シリーズなどがある。Webサイト・Twitterアカウント『西洋魔術博物館』を主宰。魅惑的な西洋魔術の世界に関するウィットに富んだ情報発信が幅広い層の人気を呼んでいる。